今日の新聞(2012・4・6)にも掲載されておりました。
ハワイのクム 「オブライアン・エセル O‘’BRIAN ESELU」氏が逝去されました。享年56歳。
昨年、ハワイ島で開催されたメリーモナークフェスティバルで、クムのハラウ『Ke Kai O Kahiki』の素晴らしいパフォーマンスを見ましたが、あれが最後になってしまったのかと思うと・・・。
私は御年を知ってびっくり。まだ56歳でいらしたんですね。糖尿病を患ってずっと治療を続けていたのだとか。
いつも脚がお悪いので、弟子の方の肩につかまって歩かれてるのを見ていました。あれはただの肥満のせいかと思ってましたが、糖尿もあってのあのお身体だったんですね。
そのハワイ島ではまもなく「The Merrie Monarch Festival 」 http://www.merriemonarch.com/homeが開催されます。
昨年はマウイ島経由で、このフェスティバルを観戦しに行ってきましたが、今年は家でゆっくりネット中継を楽しむ予定です。
今回のそのメリーモナークに、クム・オブライアン・エセルはエントリーされてなかったんですね。
予測でしかはありませんが、きっとよほどお身体の状態がよくなかったからでしょうか・・・。
そんな昨年のメリーモナークの写真をもう一度見てみたら、カネのパフォーマンスの時、舞台下で演奏して歌われてるクムの楽しげなお顔がチラリと写っておりました。それがこちら。
写真左下にいらっしゃいます。確か、このカネは4位だたっと思いました。
こちらはカヒコ。長いカラアウを振り回しての迫力ある踊りでした。
思い出しました。最後の日の表彰式で、このクムの写真を撮ろうと思ったんだけど、歩く姿が痛々しくて、なんだか撮影できなかったんです。
その時の様子がyoutubeでありました。
このクム、サモアの血が混じってたそうです。 サモアには昔、ハワイから船乗りがたどり着き、そこにハワイの血の混じった子孫を残した歴史がありました。 クムの先祖もこの流れをくんだ一族で、クムの1世代前にサモアからハワイに移住したそうです。 そのクムが一子相伝のハワイ島の別のクムのハラウ「ナー・ワイ・エハー・オ・プナ」を受け継ぐに至った経由は私はわかりませんが、 またハワイに帰ってきた魂が、こういう運命的ストーリーを作ったのでありましょう。
まだ56歳。いくら身体が悪くとも、弟子達に伝えたいことはたくさんあったでしょうに。
今では伝説のハラウ「メン・オブ・ワイマプナ」というハラウを立ち上げた御一人でもあったクム・オブライアン・エセル。 立ち上げのメンバーとして主役は伝説のクム「ダレル・ルペヌイ」ですが、そのハラウ創成にかかわったオブライアン・エセル。 そのハラウには若かりしころの今では有名なクム達がたくさんいました。(クム・チンキー・マホエ)(クム・ブレイン・キア)(クム・ケアラ・チン)等々。 そしてこのハラウとは別に「ナー・ワイ・エハー・オ・プナ」のクムとなるのですが、のちに名前を変えて現在の「ケ カイ オ カヒキ」のクムとして、数々の歴史的パフォーマンスを残して下さいました。
ついでと言ったらなんですが、その伝説のハラウのメリーモナークでのパフォーマンスも載せてみたいと思います。
昨年はマウイ島の偉大なクム「チャールズ・カウプ氏」一昨年は「クム・レイフォンセカ氏」。 ハワイのクムはどうして早世してしまうのでしょうか・・・。
改めてクム・オブライアン・エセル氏のご冥福をお祈りしたいと思います。合掌。
昨年の「ケカイオカヒキ」のパフォーマンスです。